本当は貴方がMVP

まあ、いろいろと思うところの多い大会ではあったが、最高の結果を得ることができて何より。
あとは選手とサポーターが安全に帰国できればアジアカップは『無事』に終了となる。もう手遅れともいえるが。
中国人サポーターについては、日の丸を燃やす、ペットボトルを投げる、という行為自体はとやかく言わない。賠償責任が発生したなら、当事者同士で解決してくれればそれでいい。相手を侮辱する行為自体はJリーグでもちょくちょく見かける光景だ。ていうか我らが名古屋グランパスゴール裏のコールリーダーは、それが原因で何試合かスタジアムに姿を表すことができなくなってしまったようだ・・・。
問題視する点があるとしたら、そうした行為に走った『中国代表のサポーター』とやらが、果たして「チームを愛するあまりに」蛮行をやらかしたのかということだ。単刀直入に言うと「お前ら何しにスタジアム来てんの?」という疑問に、なんかこう、俺の気分を悪くする最悪の回答が帰ってきそうな気がすることにある。まあ、記念すべき日に穿った見方ばかりするのは良くないな。

なにはともあれ選手、スタッフの皆さん、本当におめでとうございます。
そしてジーコ監督。いろいろと批判ばかりしててごめんなさい。これからは、3:1位の割合でポジティブな感想を抱くようにしますので許してください。願わくば貴方の悪運が最終予選の終了まで持ちこたえることを。

友人が泊まっていた浦和のホテルでギドに会った

インテルのTシャツを着て、インテルエリアにて観戦。
決して自分はインテリスタではないのだが、10年来のインテリスタに誘われたことと、自分がGKを始めたきっかけとして大きなウェイトを占める、元インテルGKヴァルテル・ゼンガの存在がこうさせたのでありますですはい。
試合のほうは特に語るところのない内容。それよりも「(メンバー落ちとはいえ)インテルが(ダブルブッキングとはいえ)日本に来てくれた」ということが(会長も監督も来ていないとはいえ)重要な人たちと共に観戦できたわけで、その幸せをわずかながら共有させていただいたことはとても貴重な体験で楽しかった。デジカメもフル回転であります。
で、だ。まあこういう試合になると必ずといっていいほど沸いて出る『海外厨』関連のネタなわけだけど、某有名Blogで扱われていたこともあり、なんだかおいらの周囲は穏やかではない。おいらがよく行くスレッドでも、『プッ』の顔文字がパワープレイのごとく出張っていた。
 
まあ気持ちはわかる。
 
気持ちはわかるんだが、「今後インテル(別に他のチームでもいいが)が来日したときの為にも、応援はもっとこうあるべきだ」という建設性がない単なる罵倒なら、相手にしないということで決定。「海外厨だっせー」と馬鹿にするのは勝手だが、そんな事言って悦に入る奴よりあそこで楽しんだ俺たちの方が断然幸せだし!

大宮2−2仙台@さいたま

まあ原チャリかっ飛ばして見に来た価値はあったかな、と。
仙台は戦略と戦力に多少の乖離が見受けられる。志の高いサッカーは見ていて気持ちがいいが、それを実践する上ではあまりに・・・な技術の持ち主が2、3人ばかりいた。また、そのサッカーを支えるメンタリティにはさらに難があった。「ボールと人を同時に動かす」ということは、頭脳と技術と体力をフル回転させなければいけない。しかし、フル回転させる一方で、冷静に90分の戦略を計算したペース配分もしなければいけない。
仙台は、ボールを動かすことに夢中になりすぎて、自らの守備隊形に穴が開きつつあった事に気づかなかった。結果的にそこを試合巧者の大宮に突かれ、2度も追いつかれる。それをきっかけにチーム全体がミスを繰り返し、ボールを動かそうとする「主体的な意思」までしぼんでいってしまった。

精神面で一丸になっているチームは、そこで見せるサッカーもやはり一丸になっている。チーム一丸で攻め、チーム一丸で守り、チーム一丸で調子に乗り、チーム一丸で沈没していく・・・。それはまるで動いている生身の人間を見ているようでもある。

 仙台はチーム一丸で戦っていた。優秀な監督の下、全員が高い志を持って試合に臨んでいた。試合が進むにつれ、徐々に精神的な弱さをさらけ出しながらそれでも必死に戦っている様は、一人の弱い人間が失敗を繰り返して挫折していく様に見えた。面白いかどうかの判断は難しいが、サッカーおたくの胸を打つ何かがあったと思う。
シーズンが終わる頃、仙台はどんな『人間』になっているんだろう。

名古屋グランパス2−2ガンバ大阪at瑞穂陸上

とりあえず、ゴリお疲れ様でした


試合の感想はあたくしが某スレッドに書いた内容を以下そのまま転載。

 

‐試合内容

開始早々からうんざりするほどハイボールを入れられて、 古賀と兄者がテンパってたね。マグロンに無理に競り勝とうとするあまり、 DFラインがズルズル下がりだして、それでも競り負けてしまうものだから、 おチビにこぼれ球を危険な地域で拾われてしまう。これを延々と繰り返された。 もう少し高いラインをキープしてがんばるか、サイドバックがきちんとこぼれ球を ケアできなかったのかとは思う。兄者のスピードなら大黒に対応できたはずだし。 ネルは後半から3バックにしてある程度の修正を図ったが、 個人的には左サイドバックを大森か角田にして、DFラインに柔軟性を持たせて欲しかったと思う。 昨日の中谷の守備は最悪だった。体は張れないし裏には弱いし・・・。


あとボランチクライトン、吉村、慶をローテする面子でいいのでは。 ㌧はまだ体が重そうだったけど(デフォじゃないことを祈りたい)、強さとキープは本物。 吉村も上手くサイドの攻撃に加わるようになって、パターン練習の成果が伺えるような 良い感じのボール回しを何度か見ることができた。あれをより長い時間繰り返せるようにしたいね。 蛇足だけど、吉村って本当に試合毎に成長しているね。攻撃参加のタイミングが 凄く上手くなってる。来年は1桁の番号あげてもいいんじゃないか?5番か6番あたりで。



‐セレモニー

ゴリのスピーチ中に、白い巨塔のテーマが流れてきたのはちょっとひいた。 「おいおい、財前教授が死んだわけじゃねえんだからさ」という声が周囲から聞こえてた。 森山コールしてくれたガンバサポには心から感謝。プレゼンターに松波あたりが 来るんじゃねえかと思っていたが残念。まあピクシーがいるんだから当たり前だけど。 ゴール裏は懐かしいユニ着てる人が結構多かった気がする。 試合出れなかったのは残念だけど、本当にお疲れ様でした。
森山泰行ゴリゴール♪」を久々に歌えてよかった

去る人、来る人

お疲れ様でした。ゴリ山の全盛期は僕が中学、高校と一番部活に熱中していたころで、ろくに観戦もできなかったが、それでもわずかな機会であなたのゴールを目撃することができて幸せだったと思う。数々のゴールもそうだけど、その生き様のかっこよさ、サッカー選手としての佇まいはとてもカッコヨイ。

ありがとうございました。
パナは名古屋で引退するとは思ってなかったので、いつか来る別れをある程度覚悟していたけど、思ったより早くて残念。他チームのサポーターには、まるで赤い壁のように忌々しい存在に見えたと思われるが、名古屋にとっては「父親のように」暖かく厳しいDFリーダーであった。
彼との思い出は二つ。日立台('03名古屋戦)のゴール裏最前列で見た、後一歩のヘディングシュート。ピッチと同じ高さで見ていた自分は、まるで山の上から雪崩がやってくるかのような迫力あるヘディングにビビりまくっていた。
もうひとつは、02年10月17日の浦和駅福田正博・負けないよ伝説の始まりとなる試合であることなど露知らず、浦和駅でしょんぼりしていた自分は、駅ホームで名古屋の選手団と遭遇。改札口で拙い英語で語りかけてくる不審人物に対し、満面の笑みで「ガンバリマス!」と握手をしてくれたパナのことは忘れない。

日本サッカーの恩人ということで。
チーム消滅から地獄のJ2リーグまで、ここまで日本サッカーに深く根付いた選手はいただろうかと思う。長い足とフル回転する頭脳で、静かに、献身的に、横浜の、柏の、広島の、ひいては日本のサッカーを支えてくれた偉大な選手に心からねぎらいの言葉を贈りたい。
個人的には日立台('02名古屋戦)で見た、山口素さんとの壮絶な頭脳戦は今でも鮮明に記憶している。『サンパイオが現役生活の最後を向かえたのは日本』であることを、われわれは心から誇りに思うべきではないか。 

さすがに一年契約できるほど大分も資金があったわけではなかったか。古い海外サッカーのビデオとかを見ると、実にいろんな場面でこの選手を見かける(なんとイタリアW杯にも出てるではないか)ことが多くて、なんだかそれが嬉しい。小僧のサッカーファンは知らないだろうが、まだ髪が豊富にあったころのビチュヘは、それはもうメチャクチャかっこよかったんだぜ?ゲーハーのビチュヘだってかっこいいけどさ!
 

まだ見てない選手だけど、『大きな体を活かして中盤でドッカンドッカンボールを奪って、豪快なオーバーラップでドッカンドッカンシュートを打つ、ラテン系福西』みたいな選手を想像。
別に俺の想像はどうでもいいが、名古屋の中盤に活力を与えることのできる選手であって欲しい。

大宮アルディージャ2−0湘南ベルマーレ


雑感だけ書くと、ひでえ試合だった。大宮はいつも通りだけど、湘南のひどさが半端じゃない。バレーとトゥットが驚異的な決定力を発揮していなければ、凄まじいスコアになっていたかもしれない。

明日、続きを更新するぞー、と決意を固めてみることに

で、続き。
湘南の何がひどいかを箇条書きにすると

  • 5−4−1と重心が後ろに傾いた布陣が、パワープレー以外に明確な意図もなく攻撃に取り組んでいること。
  • 守備時の連携が皆無で、ボールサイドを個々人が己の裁量で守ろうとしていること。
  • なのに吉野智之がワンボランチ
  • それでいて、個々人の守備意識が大して高くもないこと。
  • ↑のような戦い方を、『バレー、トゥット』という最強のツートップを相手にぶつけていること。

書いていて欝になってきたな・・・
念のため私のスタンスを明確にしておくと、ギリシャのサッカーは大好きです。布陣が守備的であるにしても、明確な攻撃パターンと、下地になる強い守備があれば期待を込めて観る事ができるし、局面でサボるプレーがあったとしても、90分トータルを冷徹に計算した上でのサボりだと考えればイタリアのカルチョも相応に尊敬することができます。

ですが、強い敵を相手にしたときに、いい加減なゲームプランや戦術意識で戦うチームを見ると、とても腹立たしい思いがします。例を挙げるなら

がそんな感じです。ここ最近の柏レイソルにも同様の思いを抱いたりします。(もっともあれは『可哀想過ぎて見てらんない』という気持ちの方が正確かもしれないですが)

で、まあ湘南の話。
元々あった大宮ツートップと湘南DFラインの実力差(これは仕方ない)で、ファーストボールに競り負け、さらに明確な意図を持ったチェイシングが皆無なせいで、セカンドボールを氏家や久永に拾われまくり、支配率が完全に大宮のものに。局面でも、久永が一人をドリブルで振り切ればあっという間にシュートコースが開け、バレーがちょっとフェイントを入れれば、3人ぐらいが同時に引っ掛かる。イージークロスも(おそらくコーチングが徹底されていないせいだろうが)GKとDFが危うい処理を繰り返す。
せっかくボールを奪っても、DFがろくにキープしないで前線へ放ってしまうせいで、中盤が押し上げる間も無く(正直に言えば、押し上げる意識がどれだけあったのかも疑問が残る)跳ね返されてしまう。

もう書くのやめていいですかね・・・。
ていうかさ、どんな練習してんだこのチーム・・・。トニーニョ率いるDFライン相手に、背の高いFWとスピードのある衛星の『二人だけで』点が取れると、誰が考えたんだ?そりゃ、大宮のGKが『顔の高さに来たシュートをわざわざブリッジしてフィスティングする』ほどの男だから、運がよければ点は取れたかもしれない。でもさあ・・・。