カモがポンコツカーに乗ってやってきた

前半の停滞したサッカーを考えるに、あまり評価できた試合ではなかったと思う。
多分に坪井のミスと川島の好守が試合を支えてくれた感が強く、4億円の人をFWで起用するという、ブッフバルトのビックリ采配がなければ前半のうちに勝負が決まってたのではないかと今でも思う。個人的に今日の試合に対して『セカンドシリーズに期待を持たせる内容を』と思っていた僕としては、満足できる試合とはとてもいえないはずだった。
 
 
でもねえ、やっぱり違うな。『浦和に勝つ』っていうのは、他のチームに勝つこととは違うんだな。わざわざ埼玉から押しかけて(これは俺も同じか)、ホームチームのサポーターを声量で圧倒して、試合後に見る影もないほどへこんでる浦和サポーターを見ていると、「消化試合の、ただの一勝」に対する充足感が、とてつもなく貴重でいとおしい物に思えてくる。今シーズン、心から笑い、心から勝利を喜んだのは初めてかもしれない。また来年も来よう。

それにしても、中村直志のシュートは開いた口が塞がらない。『直志のミドル』は名古屋が誇る究極の一発芸だと思うが、ゴール裏30M後ろから見ていたのに『弾道を目で追えなかった』シュートなんて、長い観戦暦の中でも初めてだ。そりゃ都築龍太も凍る(GK用語で、シュートに対して一歩も反応できないこと)はずですわ。来週は、その一発芸にトラウマを持っていると思われるFC東京と対戦(水曜日に大分戦もあるよ!忘れずにね!)。狙え!

  • 採点

川島永嗣 7.5 :MOMは文句なしでしょう。『取れそうなボール』を全て完璧に処理した。
大森征之 6.0 :今後は、DFラインを中心にしたパス交換に重点を置いて欲しい。直志に通したパスはお見事。

秋田豊 6.0 :こういう雰囲気は秋田に良く似合う。攻めあがった釣男を子供扱い

海本慶治 5.5 :古賀にない積極性は買う。ただ、前半のミスパス連発は、結果次第で戦犯に祭り上げられていた可能性も



海本幸治郎 6.0 :兄ちゃんと見せた変幻自在のポジションチェンジ&オーバーラップは、敵を大いに困らせたことだろう。何せ応援しているこちらが困惑していたんだから

角田 誠 6.0 スピードのある相手の中盤にきっちり対応できていた。でも、やっぱりこのポジションの選手じゃないよ

吉村圭司 6.5 川島じゃなければこの男をMOMにしたいところ。激しいタックル、素早い出足、攻撃参加に対する積極性、このプレーをコンスタントに続ければ来年は背中の『2』が消えているかも。
中谷勇介 5.5 来年背中に『1』が加えられているかも。相変わらず、自陣での何気ないパスで平地に波風を起こす男だ(ミッターマイヤー)

中村直志 7.0 ドッピエッタ! なにが素晴らしいって、守備時にボケーっと歩いている酒井友之の隙を突いたというのが素晴らしい


ウェズレイ 5.5 :まあこんな日もあるさ

マルケス 6.5 :『狡猾』という言葉が擬人化するとこういうプレーヤーになるのかもしれない。技術だけじゃなく、精神力の駆け引きで相手を蹂躙できる選手。

酒井友之 採点不能 :直志>>>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>>>酒井
内舘秀樹 採点不能 :直志の剛直なドリブル>>>>>>>>(越えられない壁)>>>>>>>>内舘の腰の引けまくったタックル