柏2−2広島@日立台


柏の試合を観戦に行く、というのは、心の中で幾分かの躊躇が入る。試合がつまらない、とかレベルが低いとかそういうことが言いたいわけでもなく、大宮に比べ高めに設定されたチケット代が理由でもない。

 なんというのだろう、『見ていらんない』というのが一番感情として近いのかな。自分とほぼ同じ世代の人たちが、思うような結果を出せなくて、でもめげずに死に物狂いの努力をして、でも一向に報われる気配がない感じというのが、どうしようもないほど『また次も見に行こう』という気力を萎えさせる。どうせ玉田も、後半でバテるに決まってるし(少なくとも戦前はそう思っていた。謝る)



それでも今日、日立台へ足を運んだのは、仕事が終わってからキックオフに間に合いそうな試合がここだけだからというのもあるが、やはりいちサッカーファンとして、、南雄太対広島サポーターの対決を見逃すわけには行かなかったから。南が手でボールを持つたびに、広島サポーターから大歓声が沸くシーンを見て、やはりここに来て良かったなあと思いました。



で、試合の方だけど、広島サッカーのわけわからなさに釘付けだった。ポストプレー、ダイレクトパス、中央突破、ツボにさえはまれば物凄く華麗でダイナミックなサッカーを見せるんだけど、そのサッカーを貫くためには、中盤でのパスミスを膨大な数繰り返さなければならないようで、ボールを奪うと、何度も何度も何度も・・・それこそ90分中75分はパスミスで奪われたボールの処理に追われていたような気がする。それに加えて盛田と大木のツートップが連携ゼロなもんだから、柏ペースに拍車がかかる。あれだけ技術の高い選手が揃っているのだから、きちんとサイドアタッカーを置いて、ポゼッションから崩す形をある程度意識するだけで違ってくると思うのだが、・・・あ、駒野がいないんだっけ。



柏は、元々ガッツとフィジカルに長けた選手が中央にもサイドにも揃っていて、守備ブロックは貧弱な広島を圧倒していたが、やはり攻撃はおぼつかない印象。というか、早野新監督はJ1残留の為に「もう攻撃は玉田に任せてしまおう」と覚悟を決めた様子で。前半15分あたりからどうも既視感を覚えていたのは、1年前にアウレリオが見せた、「玉田一点突破サッカー」と似ていたからだと気づいた。いや、玉田が組織的に前を向くことが出来ないところから、もっと不細工なサッカーになっている気がする。中盤守備の軽い広島だからここまでペースを握れたが、はたして上位チーム相手には・・・。


とりあえず、モリツァリーグ戦初ゴールおめでとう。
玉田さん、あんたは化け物。